この授業がきっかけで、3回生では近現代文学を研究する永渕ゼミを選択し、今、取り組んでいる卒業論文も、谷崎の「痴人の愛」について書いている。春からは東京で新生活がスタートする。まだ荷物はまとめていないけれど、これまでに書きためた日記は持って行くと決めている。それは、いつか何かにつまずくことがあっても、これまで歩んできた日々を読み返すことで、その先の未来を勇気づけてくれると思うから。浮いたり沈んだりしていた高校までの自分、神女で文学に没頭した自分、就活で夢を叶えた自分、そのすべてが今の自分の中にあるのだ。日記のまだ白紙のページを開いて、桃夏は思いを馳せる。
ADとして、どの番組を担当することになるのだろう?どんな内容であれ、第一の目標は、番組内で一番使えるADになることだ。