決められたデザインも型紙もない。すべては自分次第で、世界に一つのドレスを作るというものだ。先生の説明に、ゼミ生の目が輝く。彰華はすぐさまインターネットでイメージを膨らませた。可愛らしいプリンセスラインよりも、洗練された印象のAラインが好みに合った。ウエディングドレスは白が多いから、みんなと被らないように薄紫にしよう!ワクワクする思いで生地を選ぶ。いつか自分の結婚式で着てみせよう!型紙を作りながら、そんな未来予想図までできあがった。デザインを決め、型紙も完成したが、「さぁ、この美しい生地ですぐに縫いましょう」とはならない。ドレスに使う生地は高価なため、失敗はできないのだ。